行楽地に行っても、避暑地に行っても、ちょっとお買い物に外出してもこの暑いさ中ではシミ、そばかすの元になる日焼けは避けたいところですね。
私の実体験ですが、過去に酷い日焼けをしたことがあります。一度目は大学を卒業して社会人一年目の夏、会社の同僚数人と伊豆へ泊りがけで出かけた時のことです。
暑い日差しのなか、海で泳いで砂浜でコンガリ焼いて小麦色のいい色に・・・。と思って炎天下レジャーシートに仰向けに、ウトウト。暫く寝入ってしまったときには既に手遅れ。
ひりひりがピリピリに変わり、夜民宿に戻ったころには上半身、下半身が熱くて熱くてたまらなくなりました。皆で一杯やって、アルコールと日焼けで真っ赤になった顔で「熱い~」と言って皆にバカだなと言われてるうちはまだ良かったのですが、いざ寝ようというときに身体が熱くて熱くてとても寝られない。
仕方なく民宿の壁に身体をピッタリ、シールのように張り付けて熱を逃がしながら一夜を明かした苦い思い出があります。勿論背中の皮はボロボロにむけて酷い有様でした。
その火ぶくれもどきの日焼けの後、今度はシミ、そばかすのオンパレード、今も消えていません。水ぶくれで数日悩まされた後には数えきれないシミ、そばかす。皆さんは気をつけてくださいね。
美肌の大敵、シミ、そばかす、皺、たるみを作らないために
<日焼け対策は科学そのもの>
1.日焼けとは?
日焼けとは何でしょうか。ウィキペディアによると
日焼け(ひやけ)とは、紫外線を皮膚に浴びることにより、皮膚が赤く炎症を起こす急性症状(サンバーン sunburn)と、人体の色素のメラニンが皮膚表面に色素沈着すること( サンタン sun tanning)である。
とあります。つまりサンバーンとサンターンいずれも紫外線がキーワードになります。
紫外線はよくUVといわれますが、これは英語表記のUltra Violetの略です。電磁波の一種で人の目には感知できない不可視光線ですが、その波長が紫の光の外側(Ultra Violet)に位置することからこう呼ばれています。
2.紫外線の種類について
紫外線にもその波長の違いから何種類かありますが、降り注ぐ太陽光の中で、特に日焼けに影響するのは、UV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)とに分類されます。波長の長さはUV-A>UV-Bです。
ではどのように日焼けに影響するかといいますと、UVAは肌の真皮までに到達し、しわやたるみの原因となります。ちなみに皮膚は外側から順番に角質層、顆粒層、有棘層、基底層という構造になっています。これを表皮と呼び、0.2mm程度の薄い層です。
また、この表皮より深い層を真皮と呼んでいます。(下図参照)
この両紫外線の肌に対する影響の違いはその波長の違いによるものです。波長の長いUV-AはエネルギーとしてはUV-Bよりも小さい(E=hν hはプランク定数 νは振動数 波長λ=1/νで表され、波長が長いほどエネルギーは小さくなる)のですが皮膚の深層(真皮)にまで到達する特徴があります。
また、UV-BはUV-Aのように深層にまでは到達しませんが、主に表皮に影響を及ぼし、エネルギーも高く、肌を直撃し、赤くなったり、炎症を引き起こします。先述のいわゆる日焼け、サンバーン、サンターンを引き起こすのが、この紫外線です。
3.日焼け対策(紫外線対策)は?
日焼けの原因がわかったところで、ではどうすればいいのか。つまり、サンバーン、サンターン、そして皺対策が必要ですね。これにはいわゆる市販されている「日焼け止めクリーム」や「日焼け止めジェル」などを利用することです。
ただ、こういった商品には専門用語が使用されていますので予備知識として次の2つの用語は理解しておきましょう。
・SPFとは
日焼け止めに記載されているSPFとは、サンプロテクションファクター(Sun Protection Factor)の略でこの数値が高いほど、炎症などを防ぐ効果が高いことになり、1~50+で表されます。ただし、この数値はどのくらいの時間UV-Bから保護できるかいう指標です。長時間であるほど数値が高くなっています。
・PAとは
PAはプロテクション・グレイド・オブ・UVA(Protection Grade of UV-A)の略で4段階の+で表されます。つまり+、++、+++、++++となります。+の数が多いほどUV-Aに対してプロテクションの度合いが高いことになります。
このように書くと、ではSPFもPAも数値が高いもの、+が多いものが良いのでは?と思ってしまいますが、決してそうではありません。数値が高い、+が多いものほど肌への負担が大きくなります。
ですから、外出の内容に合わせて適当な数値のものを使用することをお勧めします。通常の日常生活であればPA++、SPF15~20のものを使用すればいいですね。
また、屋外のスポーツ、行楽地などへ行った場合はPA++~PA+++、SPF25~35程度のものを、炎天下などで長時間活動する場合のスポーツや活動などではそれ以上のものを目安にしてください。
実際には私の知り合いでテニスをしている人がいますが、使っているのはジェルタイプです。肌の使用感が感じがいいということです。
他にもミルクタイプ、スプレータイプがありますが、その特徴を下記に記しました。
・ジェルタイプ:塗り心地が良く、さっと伸びてみずみずしく肌に浸透していく感触が良いため、他の日焼け止めの塗り心地が苦手な人向けです。
・ミルクタイプ:耐水性が最も高いため長時間水に触れたりする時に適しています。
・スプレータイプ:手軽に使えるメリットが一番で、身体以外にも髪の毛にも使用できます。
4.普段から気をつける日焼け対策のまとめ
紫外線は不可視光線ですから、曇りの日は大丈夫というわけではありません。日差しの強い日は感覚的に紫外線も強いという感じがしますから、対策を自然に考えていると思います。
曇りの日でも晴れの日の6割程度の紫外線を浴びることになります。また、日傘をさしていても紫外線は電磁波ですからアスファルト、建物などからの反射もあります。スキー場などでは雪からの反射は強烈ですよね。
というわけですから、紫外線は目に見えず外出の際は気をつけたいところです。外出とはいってもちょっとした買い物の場合や、レジャーやスポーツなどの場合、でかける場所にもよりますね。
後者の場合はやはり、先述の日焼け止め対策などを参考にしてください。前者の場合一番日常生活ではあるケースなので、簡単な工夫次第で避けられることもありますので下記を参考にしてください。
・一番紫外線の強い時間帯は10:00~14:00なので買い物などはこの時間帯をなるべく避ける。
・日陰をなるべく通る(当たり前ですね)。
・日傘、帽子の着用。
・皮膚を露出しない。UVカットの表記のある服を着る。
・サングラスをかける。
・適宜日焼け止めクリームなどを使用する。(3の日焼け対策を参照願います)
以上、地球環境の変化から紫外線も年々強くなってきています。美容目的のみならず、肌の老化などから体調にも影響してきますので工夫してできる紫外線対策は積極的に行っていきましょう。